ここは、熊本県の南阿蘇のある塩井社水源。阿蘇は火の国でもあり、水の国でもあります。南阿蘇の湧水群は１０カ所ぐらいあり、その水源は阿蘇五岳に降った雨が地下に染み込み、噴火によってつくられた地層に約20年ぐらいかけてろ過されゆっくりと山の麓へと湧き出すミネラル豊富な湧水と言われています。この塩井社水源は、塩井神社の境内にあり、毎分５トン、１日に7200トンも流出し、この辺りの稲作水田の農業用水として使われていました。
それが2016年4月の熊本地震以降、水が枯れてしまったのです。
水が枯れるばかりか、塩井神社の鳥居も折れ、拝殿も崩れ落ちてしまいました。
僕も以前にこの水源を訪れ、ブルーグリーンで透き通った湧水を見て感動したことを覚えています。地震という自然災害で地下の水脈が別のルートに変わったのか、水脈ごと切れたのか分かりませんがただの窪地になっていたのを見て本当に悲しくなりました。
それが、地震から2年ぐらい過ぎた頃、突然と水がまた湧き始めたのです。
地元の人が窪地に溜まった土砂や枯れ葉を取り除き、徐々に元の姿を取り戻したそうです。まさに奇跡の湧水ですね。地元の人の強い想いと愛がこの塩井社湧水を復興させたのだと思います。
このブルーグリーンな綺麗な湧水を見ていると、何故か人と自然の関係性が見えてくるような気がしてなりませんでした。
自然は優しい。でも、時として無情で、すごく恐ろしくもあります。
人は常に畏敬の念と感謝の気持ちを持って生きていかないといけないと改めて思いました。
日本の絶景、美しき日本がここにもあります。
Welcome to Amazing Japan!
Photographed：坂本憲司（Sakamoto Kenji）
Music：AKIRA ∞ IKEDA
2021年10月7日 AM10:05~AM11:55 24℃
熊本県