和歌山 湯浅

WAKAYAMA Yuasa

晴れ/今も昔も変わらぬ美しき夕景が

備忘録

ここは、和歌山の有田市の南に位置する湯浅町。
湯浅といえば日本遺産にも認定されているお醤油の町。
お醤油の歴史を紐解くと、遥か中世の時代に遡るそうです。
鎌倉時代の禅僧の覚心が中国に渡り径山寺(きんざんじ)で修行している傍、径山寺味噌の製法を習得し、帰国した際にその製法を人々に伝授したそうです。
今で言う金山寺味噌です。
それを、盛んに作ったのが湯浅町の人たちだったですね。
この金山寺味噌を製造する過程で野菜から水分が滲みだし桶の底に溜まり、今まではそれを捨てていたんですが、ある時それを舐めてみたら何とも芳醇な味がする。
この滲み出た汁でお魚やお野菜を食べたらきっと美味しいと思って色々と工夫した結果、今のお醤油ができたそうです。
日本で暮らす人にとって、無くてはならないお醤油はここから生まれたんですね。
いやいや、ありがたいことですね。
その後、湯浅町の醤油職人さんが全国にその製法を伝授し、日本各地で作られるようになったとか。
以前、銚子に行った時にもここのお醤油作りは和歌山の湯浅町の醤油職人さんから教わったですよと聞きました。
その土地の水であったり気候風土であったり、お醤油も各地でその土地の味として見事に変革して今のような味になったでしょうね。
湯浅町では今でも昔からの製法で作っていらっしゃるお醤油さんもあるそうです。
お醤油ひとつでもいろいろと歴史がありますね。
そんな土地の夕景、昔の人もきっと同じような夕景を見たのでしょう。
時代は変われど、この夕景を見て感じる気持ちは今も昔も一緒かもしれませんね。

日本の絶景、美しき日本がここにもあります。
Welcome to Amazing Japan!

Photographed:坂本憲司(Sakamoto Kenji)
Music:岡野弘幹(Okano Hiroki)山下有子(Arico)

撮影日時

2021年6月7日 PM18:23~PM19:34 26℃

和歌山県

撮影カテゴリー

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